2015年3月23日月曜日

アンシャープマスク2~フォトショップで使ってみよう

たいていの画像補正ソフトなら
アンシャープマスクというフィルタ(エフェクト)がついています。
フォトショップで確かめてみましょう。
(※フォトショップよりも安くて、初心者にも扱いやすいフォトショップエレメント にも付いています)

では、フォトショップでアンシャープマスクを使ってみましょう。
まず、レイヤーを選択して、
「フィルタ」から「シャープ」→「アンシャープマスク」を選びます。



すると、以下のパラメータがでます。





































パラメータはAdobeのマニュアルだと、
半径は1~2 
量は150から200%
しきい値2~20ぐらいを設定しています(高画質で印刷用の場合)。

もちろんこれは目安です。
写真によってピンボケ度や画質が違うので、

色々いじって、自分の目で確かめましょう。

それぞれのパラメータですが、
アンシャープマスクは明暗の境界を強調するフィルタなので、
「半径」は、境界線の太さ、
「量」は境界線の濃さ
「しきい値」は、境界線の明暗をどの程度適用するかです。

ちょっとよくわかないですよね。
たぶん、「半径」が一番わかりにくいと思います。

例を見てみましょう。
下に行くにしたがって半径を1pixelずつ上げた画像です。













































アヒルの目を注目してください。
目の縁がだんだん太くなっています。
これが半径の太さです。

まあ、細かいところはさておき・・・
いじってみると明らかに変化していくので
いろいろいじって試しましょう。

注意)
・あまりやりすぎると画像が汚くなります。
・色調整を行ってから最後にアンシャープマスクをつけましょう。

2015年3月17日火曜日

アンシャープマスク1~ピンボケ写真に

依頼人から送られてくる写真は
ピンボケしているものが結構多いです。

最近のカメラは性能がいいので、
そこまでひどいボケの写真はありませんが、
ピントの甘い写真は
言ってみればほとんどです。

プロではないので、ピントがずれてしまうのは仕方ありません。
特に、古い写真や動きのある写真はボケがひどいです。

せっかくの写真も、顔がボケてしまっては印象が薄くなってしまいます。
「まあ、しょうがないか」と諦めてしまってませんか?

プロはこういう写真には魔法のフィルタ(エフェクト)を施します。
アンシャープマスクという加工です。
Photoshopなどの写真加工ソフトには必ず付いている機能で、
高性能な動画編集ソフト(PremiereやAfterEffectsなど)にも付いています。

ではいったいどんなフィルタなのか、見てみましょう。
(※写真をクリックすると大きな画像で見られます)













左はiPadで撮影したのですが
撮影する際アヒルが中央になかったので、ピンボケ気味になってしまいました。
(写真を撮るときにピン合わせの表示が出ますよね。少しズレるとこうなります)

これぐらいならいいだろうって思うかもしれませんが、
右はアンシャープマスクをかけた画像。
アヒルの口元のハイライトとか目の周りの輪郭、
後ろの本の文字もハッキリしてます。

アンシャープマスクは明暗のエッジを強調するフィルタです。
次の写真を見てみましょう。






被写体が動いている写真はピントを合わせづらくて、
ボケてしまうことが多いです。
アンシャープマスクをかけると、
顔の表情まで見えるようになってませんか?
特に目のあたり。視線の方向までわかります。

では次の写真。



















こういう古めの集合写真も、
アンシャープマスクをかけると、表情がはっきりになりました。
特に離れたところから撮った写真は
顔がわかりにくいのでアンシャープマスクは効果的です。
これなら、判別しやすくなりますね。

スライドショーで人物の顔がはっきりしていないと、
「どこにいるの?」となってしまいます。

PCで見るならそれほど気にならないですが、
スクリーンで見るとさらにモヤっとしてしまいますので、
ぜひアンシャープマスクを使いましょう。

若いころの写真は、やっぱり顔をはっきり見たいですよね!


2015年3月11日水曜日

スライドの話3~いろいろな例

知り合いに言われました。
「そんな都合のよい写真ないよ。指差しているカップルの写真なんて撮らんわ」

はい、そうです。
そんなドラマチックな写真なんてほとんどないです。
たいていはこっち見て「はい、チーズ」なわけだから、
似たような写真になるのは当たり前。

結局は、
余白を利用して被写体に向かってスライドする・・・が多いんじゃないでしょうか。
では、いろんな写真を見て、どうモーションをつけるか考えてみましょう。


<子どもの写真>


上の余白を利用して、PAN Downします。
大人が視線を下ろすことで、親目線の映像になると思います。


<東京タワー>



これはPAN UP↑です。高さが強調されます。
上に伸びる方向性ですね。
モーションの終わりには、
一番見せたいもの(タワーの先端)をおきましょう。

逆に、PANDOWN↓したら、見る場に困って
「何見せたいの?」ってなります。


<スケートリンクとツリー>





















これは、どちらを見せたいかによりますが、
スケートリンクの人が重要だったら、PAN DOWN↓。
ツリーからスケートリンクへ視点誘導です。
(スケートリンクが最初に見えないのがポイント)

ツリーを見せたいならば、PAN UP↑
まあ、写真的にPAN DOWNのほうがベターかな。


<サンタ人形>



左の余白を利用して、左から右へスライド→。
もしくは、ズームでもいいですね。
余談ですが、写真の端に人物がいると、
ズームしにくいのでスライドせざるえないときもあります。


<歩く人>















これは余白を利用して、右から左へスライド←。
歩いている躍動感が出ます。この写真には方向性がありますね。
つぼを載せた女性がこの写真のメインだから、
目立つように中心に来るようにしたいです。


<花火>






















これは間違いなく、PAN UPですね。
上に向かっていく方向性があります。


<猫>



  



手が伸びているので、左から右へスライド→です。
手や足なども方向性を作るときがあります。
猫からツリーのオーナメントへ
視線誘導させるつもりでスライドさせましょう。



<まとめ>

いろいろありましたが、まずは写真をよく観察すること。
よく見ると、一番効果的なモーションがわかると思います。
わからないときは、
一度モーションをつけて映像として試すことも大事です。
見てみると感覚的に良し悪しがわかってくるものだと思います。


2015年3月1日日曜日

スライドの話2 ~視線誘導について

スライドのコツで<方向性>の話をしましたが、
<視線誘導>も大切なポイントです。
むしろこっちのほうが重要かもしれません。

この二匹の虎。






















とくに方向性がある写真ではありません。

ですが、こうやってパンアップをすると、

















「あ、上にも虎がいる!」
と視線誘導させることができます。

考え方はカメラと一緒です。
AからBへ移動するように、
スライドは視線を誘導させる効果があります。

被写体が2つあって、
ちょっと離れているときに、スライドを使うとかっこよく見えます。

実際、過去に依頼人から送られてきた写真の中で
2人の間隔が微妙に離れていて、使いづらい写真がありました。
たぶんタイマーを使ったせい?で、1人がフレームのぎりぎり。

こうした撮影失敗した写真も、
スライドを使ってうまくごまかすことができます。
せっかくの思い出。あきらめず、試してみましょう。