2019年9月30日月曜日

【仕事】クリエイティブな仕事は準備が大事

仕事は準備が8割って言葉もありますが、フリーランスでお仕事をしているとそれを感じることがよくあります。

フリーランスで映像制作を10年以上続けていると「準備」の大切さをとても感じるようになりました。それは集中力や作業効率に繋がっていると思います。自宅で作業していると、自分で仕事の時間をコントロールしないといけません。やろうと思ったのに、今日は思ったように進まなかった、やる気が出ないでダラダラしてしまった、起きたら午後だった・・etcというのを今まで何度も経験してきました。

若い頃は寝るとき以外作業してても頑張れたのですが、最近は机に向かうまで時間がかかってしまうし、机に座ってもネットサーフィン・・・なかなか作業を始められません(苦笑)。

そこで今では、準備になるべく時間を費やすようにしています。「その日は準備だけに当てる」という日があってもいいぐらいです。

なぜか?

準備しておけば実作業の集中力が保てるんです。作業中に「あれがない、これがない」と探し物をしたり、PCのデータの整理をし始めると、やる気がなくなってしまいます。

作業中には以下のことは極力やらないようにしています。

・資料を探す
・構想を練る
・フォルダの整理
・メールの返信
・PremiereやAeのプロジェクト(シーケンス)を作成。
・今回使用する素材の読み込み
・過去に作成したパターンをプロジェクトの確認&読み込み
・Winのアップデート
・アプリのアップデートとプラグインなどのインストール
・ワコムなどのハードウェアがアプリで作動しているかチェック

他にも、例えばPremiereで歌番組を編集する場合はシーケンスに各カメラの動画を同期して、シーケンスに並べたり、ラベルの色を見やすく変更しておいたりします。仕事によって準備の内容が違いますが、要はクリエイティブな作業がすぐ始められる状態にしておくことがポイントです。

こういう準備をしていると、半日とか1日余裕で過ぎてしまいます。

以上のことは、映像制作だけではなく、イラスト制作でもアニメーション制作でも一緒です。クリエイティブなお仕事ほど準備は必要だと思います。クリエイティブな作業に集中できるし、作業効率がとても良くなります。

「ルーティーンワークな準備」と「クリエイティブな作業」を明確に分けておくことが大事です

そうしておくと、「よしやるか!」というと気持ちが自然と湧いてきます。
準備やっておかないと、やることがたくさんある気がして、「やりたくないなー」という気持ちが増してしまい、なかなか着手できません。

やる気のハードル下げるために、ノートパソコンを付けっ放しにしてアプリを起動しておく人もいるそうです。これならば少ないやる気で作業を開始できます。

この話、Daigoさんのウィルパワーにも似ているところがあります。ウィルパワー=やる気です。無駄なところでウィルパワーは使わないことですね。



2019年9月29日日曜日

【撮影】フレーミングについて

大学の後期授業が始まりました。
「ショートムービー」の第1回ではガイダンスとフレーミングについて指導。

大抵のカメラは16:9ですが、
実写はこのフレームサイズに大きく制限されています。

例えば、人物を撮影する際にもいくつものフレーミングが考えられます。





日本や海外、業界によって呼び方が色々と違うんですけど、
とりあえず上の図の海外式で分類すると8種類。

これらを大きく3つに分類すると、

1段目はロングショット
2段目はミディアムショット(ニーショット、バストショット)
3段目、4段目はクローズアップ

超雑に説明すると、
ロングショットは状況説明や体全体のアクションなど
ミディアムショットは会話シーンとか、上半身の動作など
クローズアップは表情や感情を印象的に見せる時に使うことが多いです。

これが絶対ではもちろんありません。
前後のカットとも関係するので、例外は多数あります。
あくまでそういうことが多いっていうことで。

個人的な感想ですが、
日本ではBig Close やExtreme Close Upを使うのは
海外ほど多くはない気がします。
あまりアップで顔を映したがらないシャイな国民性なのか、
クローズアップの用語自体が不明瞭だから撮影時に意識されてないのか、
その辺りはわかりません。

授業では以下のムービーがとてもわかりやすいので
学生に見てもらっています。



学生には以下の課題を出しました。
「1つのシチュエーションで複数のフレーミングを組み合わせて撮影&編集」

例)ベンチでコーヒーを飲む
  廊下でスマホを鳴って電話をする 
  すれ違って肩がぶつかり難癖をつけられる

とりあえず先生が見本でささっと撮影して編集しました。
ロングショットとクローズアップの組み合わせです。


三脚が見切れてたり、先生なのに何も持っていないのとか、
その辺りテキトー(学生がそれをやると容赦無く指摘します)。

学生たちは、歩きスマホでぶつかって落としたり、
PCの画面をのぞいてリアクションしてたり・・色々やってました。
最初の授業にしてはみんなよくできてました。

どんな時にロングになったり、クローズアップになるのか
簡単そうに見えて、結構難しいです。演出の根本的なところに関わってくるので。
フレーミングは奥が深いところだと思います。