2019年4月12日金曜日

スライドショーの背景

背景に困るというのをけっこう聞きます

写真はサイズが横と縦が混ざるので、
縦横の写真に切り替わると、
背景が見えたり見えなかったりするので、
視覚的なショックが起こります。

ショックはつながりが悪くなり、写真に集中できなくなるので
少ないほうがいいです。
なので背景によって、大きく編集が制限されてしまいます。

私はシンプルな背景をお勧めしますが、
特に初心者におすすめなのは、黒か白です。

以下の理由です。

1編集でつなげやすい
 ディゾルブすれば、ホワイトアウトもしくはブラックアウトしているように見えて、
 違和感なくつながります。縦や横に切り替えるのもきれいにつながります。

2どんな写真にも合う。
 例えば、背景が青色だと青空いっぱいの写真を載せると見づらくなってしまいます。
 
3上映場所や観客を選ばない
 高級なホテルで上映するときや、年配の人が多い場合、
 あまりにも子供っぽい背景だったりすると
 少し浮いてしまうかもしれません

4写真を大きく見せられる。
 背景をデコレーションすると、それを見せようとして写真が小さくなってしまいます。
 それって本末転倒です。さらにテロップとかが入ると、見づらくないですか??


白と黒だとシンプルすぎないか?って思うかもしれませんが、
意外と大きなスクリーンで見ると、ごちゃごちゃしたものよりも見やすいです!
業者の立場からすると、派手にしてごまかしたほうが、
それっぽく見えるのですが、
でも・・・写真よりも背景が目立ってしまっていることも多いような気がします。




2019年4月7日日曜日

新郎新婦のために作るのではない

式場という非日常的な空間で、
テンプレートムービー見せられると
気持ちが冷めてしまうのは私だけでしょうか?

きれいすぎるというか、うますぎるというか
ちょっと冷たい感じがするんです

たとえばSNSの画面をパロッたテンプレートを見て
現実に引き戻される・・・
映画館じゃないのに、映画館のパロディで式が始まると
ここは映画館じゃないのに!って思ってしまうのは何故だろう

シンプルに見せればいいのに、場違いなものを見ている、
余計な情報が入ってしまう中途半端な気持ち・・
何でしょうか、これ。

単に自分が作っている側の人間だからかもしれません
こんなに気にしているのは私だけかもしれない。

でも、それ以外にも理由がある気がするんです

誰のために作ったのかよくわからないムービー

が、多すぎるのではないでしょうか。
問題はここだと思います。

ここはきちんと整理したほうがいいと思うのですが、

結婚式のムービーは、
新郎新婦のために作るのではなく、
出席者のために作るのではないのでしょうか。

えって思うかもしれない。

もちろん、その根底には新郎新婦を喜ばせることです。
だけど、それはあくまでも建前で、

新郎新婦のエピソードや人柄を素材として、
出席者を喜ばせるムービーを作るのが一番優先するべきことです

あ、これは私個人の意見なので、絶対ではないですよ

ムービーを新郎新婦の家で、
二人が思い出に浸るために流すのであれば、それでいいんですけど、

ムービーを流すのは披露宴会場
観客は出席者です!

食事をしている間、新郎新婦との思い出に浸る。
相手の情報を共有して、周囲との会話を盛り上げる。
ムービーはそういう目的で流すものです。

それに

出席者の半分はお相手のことを知りません

新郎の友達は、新婦のことを知らないっていうのがほとんど。
その逆もそうです。

だから、内輪だけにわかるコメントやストーリーでなく、
初めて見た人でもわかるように作ってあげなければいけません。

冷めてしまうのムービーは、
たぶんディレクター不在だからかもしれない。
テンプレートで生産はするけど、演出は新郎新婦に任されてしまう。

新郎新婦は、映像のプロではないから、
思い出が先行して、見づらい写真を出したり、同じような写真を並べたり、
場違いなテンプレートを選んでしまったり・・してしまいます。
しかも、新郎新婦で意見が合わないと、困ったことになりますね(苦笑)

そこは、作り手であるプロがきちんと意見したほう良いと思います。

写真の順番を変えるだけで、ストーリーが生まれて
見え方が全然変わることもあるんです。
結婚式場や、出席者によって、
映像は変えたほうがいいと私は思っています。

というわけで、

テンプレートムービーが悪いんじゃなくて、
流す場所、見てくれる人を考えて作ろうねっていう話でした。






2019年4月5日金曜日

価格改定のお知らせ

新年度になって早速ですが、
お金の話で申し訳ございません!

結婚式アニメを作り始めて、かれこれ10年近くなります。
毎年2〜3本、多い時では4〜5本作っていて、
合計30本以上作っていることになります。

今まで価格はそのお客様と相談してやっておりました。
ただ20万円以下になると結果的に、減額した埋め合わせを
自分の労働でカバーすることになっていました。

例えば、予算が10万円と言われても、
それでYouTubeにアップしていると同等のものは作れませんし、
省略したものになると、そのために構成を考え直さないといけません。

最近では20万円以上でないと断っておりましたが、
それでも根本的に作業量が多すぎて、赤字とは言えないまでも、
時給に換算すると、コンビニでアルバイトするよりも安い金額になっています。
実質2〜3週間作業しているので・・。

さらに

YouTubeにアップしているものは結構古いものなので、
現在のクオリティに比べると、はるかに劣ります。
私自身の絵が上手くなっていくと、下手なものは描きたくないので、
絵に対してもどうしても厳しくなっていきます。

もちろん、価格を抑えてテンプレートに当てはめた作品を売り出すことも考えました。
ただ同時に葛藤も起こりました。
それを私がやる必要があるのでしょうか? 

できるだけ、少数のお客様に対して時間を使い、
お二人のお話に耳を傾け、出席者の構成を配慮して、
作品のクオリティアップを図るべきだと考えました。

そういう事情もあり
2019年4月より価格を改定いたします。

20万円⇨28万円(税別)

ただし、5ヶ月前に申し込み(予約)して、
4ヶ月前にヒアリングシートおよび写真を提出していただければ、
25万円(税別)にいたします。

また、スライドショー(プロフィールムービー)やエンドムービーなどと一緒に
申し込まれた場合は、セット割引します。

大幅に金額が上がってしまい、
ご依頼を考えていた方は非常に申し訳ございません。
ただ今までがあまりにも安すぎたというのをどうかご理解ください。

内訳は以下の通りです。

・キャラクターデザイン 合計10体
(現在、幼少期、学生時代、職場、ウェディング衣装)3万円
・冒頭、歩き、ラストなどのアニメーション作画 8万円 
・歩きシーンの思い出イラスト(およそ30点) 5万円
・二人の思い出シーンのアニメーション(4枚構成) 3万円
・ラストの背景イラスト(式場や思い出の場所など)3万円
・編集加工 5万円
・DVD(ブルーレイ)の作成・パッケージ、チェックおよび郵送など 1万円

(※最近の作品を元に計算してます。
 YouTubeにはアップしておりませんのでご注意ください)

例えば、ざっくりとした計算してキャラデザは1体につき3,000円、
歩きシーンに流れるイラストも1枚につき2,000円以下の金額になります。
これらはクリエーターにご依頼するには金額的にかなり安いほうだと思います。

※かなり安い金額のココナラなどで発注する場合でも、
 プロのクリエーターに頼むと、これ以上の金額がかかります。

しかも、この金額には、
構成作業の料金は一切いただいておりません。

構成とは、この場合、コンサルティングというのでしょうか。
ヒアリングシートを元に、お客様と相談して、
アニメーションの設計図を作る作業です。

ここは、テレビ業界でディレクターをしていた経験を生かして、
普通のアニメーション作家にはできない私の強みでもあります。

「こういう話を入れた方がお二人の思い出になるのでは?」
「大学時代の出席者が多いので、当時のイラストを多めに入れましょう」
などと、クライアントさんに合わせてご提案しています。

こんな手間と時間のかかる作業をしているので、
どうしても金額を上げないと無理なのです(涙)
普通に企業からのお仕事を受けた方が、全然収入は良いのですが、
この結婚式ムービーのお仕事は無くしたくないなあと思って続けております。

たくさんは作れませんが、これからも年に2〜3本と続けていく予定です。

そういうわけで、価格改定のお知らせでした。
これでもキツかったら、また金額を上げてしまうかもしれませんが・・・、
とりあえずオリンピックまではこれで頑張ります!

2019年4月4日 金子修