2015年2月27日金曜日

スライドの話1 ~方向性について

動画編集ソフトで
写真を横にスライドしたり、縦にスライドしたりしますが

「スライドってどういう写真にしたらいいの?」

と初心者は疑問に思います。

どんな写真も無理やりスライドすることはできるけど、
スライドする意図は明確にしたほうがよいです。
(よくわからない場合は、ズームしたほうがよいことが多いです)

では、スライドしたほうがよい写真とは?

私は<方向性>だと思います。













例えば、上の写真。
これを横にスライドすると、
彼らが指差す方向へカメラが動く・・・という演出になります。











カメラが動くにつれ、
窓に反射している自分たち、ディスプレイの中・・と
見えなかったものが次々に現れるので、
<視点誘導>させる演出でもあります。

他にも、歩いている写真や、
スポーツしている写真、
目線が別にある写真は
方向性があるので、スライドしたほうがかっこよく見える場合があります。


まずは写真をよく観察して、方向性を見つける。
それを利用してスライドさせてみましょう。











2015年2月25日水曜日

縦の写真をスライド2 ~パンの合わせ技

前回、PAN UP(パンアップ)を紹介しましたが、
これに合わせ技をすることもあります。

パンアップした後に全体を見せる方法です。



これは再現ドラマでよく使ったテクニック。
逆に、全体→パンアップの順序もあります。
(投稿者の写真をこんな風に動かしてませんか?)

近くを見て、遠くを見る・・・と両方が見れるし、
映像尺も稼げて便利です。

ちなみに、一回ホワイトをはさんでいるので
縦サイズに切り替わったときの視覚的ショックを和らげてます。

こういう細やかな<優しさ>も編集には必要なのですねえ。



2015年2月22日日曜日

縦の写真をスライド1 ~パンをして両方見せる

縦の写真はけっこう使いづらいです。

そもそも16:9の画面では
縦長の写真を収めようとすると、横が余ってしまいます。

トリミングして無理やり横長サイズにすることもありますが、
(※前回参照)
かなり周囲を削ってしまうので、
風景がわからなくなってしまう問題点もあります。

そうした場合、上下にスライドすることをお勧めします。
前回、車の写真をトリミングしましたが、
上にスライドすることで、車と人物を両方見せられます。











(しかも、足の長さも強調できる!)


縦の写真にはぜひお勧めしたいテクニックです。

スライドすることを、
現場では<PAN(パン)>すると言ったりします。
上にスライドするのは<PAN UP>。下は<PAN DOWN>。
厳密にはPANとスライドには違いがあるんですけど、
難しいんで、とりあえず
「カメラ動かすんだな~」ぐらいで覚えれば大丈夫です。



2015年2月16日月曜日

余計な部分はトリミング

初心者のスライドショーに多いのは、
写真をそのまま使ってしまうことです。

そのまま使って何が悪い!と思うかもしれませんが、
素人の撮った写真は映像的に見づらい場合が多々あります。

プロのカメラマンじゃないし、
いちいちレイアウトを考えて撮影しているわけではないから、
余分な部分が多いのです。

結婚式にしても送別会にしても、人物が主役です。
いらない部分はトリミングして
主題をはっきりさせる・・・つまり、
<人物>をもっと大きくしてあげるだけで随分観やすくなります。

例えば、こんな写真。
動きがあるので撮影するのがとても大変です。
もちろん、このままでも十分状況が伝わるのですが、















周囲をほんの少し削るだけで、
人物に視線が集まり、随分絵がしまります。















これぐらいだったら、
小さくズームして人物に集中させるのも良いです。

誤解しないでほしいのは、
写真単体として見るなら、
自分のペースで見るのでそのままでも良いのですが、
<映像>として扱うのならば、
<見せたいところ>を明確にしてあげないといけません。
2~3秒で切り替わる映像は、自分のペースでは見れないため、
主題をしっかりさせないと、
観ている人には情報を理解できないまま流れてしまうからです。

こういう縦の写真も






















思い切って、
横の写真にしてしまっても良いかもしれません。















車が見えなくなってしまうけど、
この場合、男女のほうを優先しました。
これは、状況によります。
車と一緒に出したいんだ!というときは、
ズームやスライドをさせましょう。


これも、人物が右端により過ぎているので、
















真ん中にしてあげました。




でも、注意したいことが二つ。
トリミングしすぎて、状況がわからなくなってしまわないように。
ある程度、風景を残すこと、その場の空気感を残すことを意識しましょう。
あと、アップするので、画像が荒くなってしまいます。
元の写真が小さい場合は、ドットが出てしまうので注意しましょう。

(写真:http://www.ashinari.com/)




2015年2月13日金曜日

室内が続いたら外の写真を挟もう

結婚式のスライドショーで、
室内写真ばかりの人がけっこういます。

通行人に写真を撮ってもらうよりも、
レストランだったら、店員さんに頼みやすいし、
ついつい室内写真が多くなってしまうんでしょうね。

僕の経験によると、
結婚式ムービーを作るために急いで写真を撮ったカップルは、
室内写真が多いですね。(兄がそうでしたw)

















(写真:http://www.photo-ac.com/)


でも、

室内写真ばかり続くと、絵的に窮屈な感じがします。
並べてみるとわかるのですが、絵の変化が少ないんです。
お店や服装が変わるだけで、同じ写真がずっと続くような感覚。
いわゆる「絵変わりがしない」なんて、業界では言います。

さらに問題点を挙げると、こういう写真は、
テーブルに座っていることが多いので、構図が大して変わりません。
男女の座り位置やポーズや表情さえもまったく同じだったりします。
(カメラを向けられると、つい同じ表情をしてしまうんです)


室内写真が悪いってわけではないんです。
そればかりが続くのが良くないって話です。

室内が続くと、「外に出たい!」って気持ちになります。
広々とした空間のほうが、やっぱり見てい心地よい。
緑を見たい。空を見たい。温泉行きたい(?)

だから僕は、室内写真が続いたら
外で撮った写真を間に挟むようにしています。
そうするだけで、
不思議と二人の空間的な移動、時間経過が感じられるんです。
「ああ、二人でたくさん出かけたんだ」って。

















そういえば、

再現ドラマを作っていたときも、
室内シーンばかりが続くと、「外シーン入れたいなあ」とよく言ってました。
これも同じように、絵的に変化がほしいからです。

ちなみに、再現ドラマは予算や時間の関係で
室内シーンのほうが撮影するのが楽だから、
脚本の段階でついつい室内を多くしてしまうんですよね。
(最近は外で撮影するのに許可が要るので大変なんですよ)


2015年2月9日月曜日

集合写真はアップにしよう

結婚式のスライドショーを依頼されて、
けっこう困るのが<集合写真>です。
ひどい人だと、集合写真しか送ってこない人もいます(微笑)

集合写真だけでなく、
人物がたくさん写っている写真は、
どこに本人がいるのかわからないので非常に困ります。
こういうのとか↓











(写真:http://www.photo-ac.com/)





現在ならまだしも、
幼少期の集合写真はどこにいるのか見つけ出すのは至難の業です。
(たまに本人の場所をメモしてくれない依頼人もいますし・・・)

集合写真を2~3秒流して、次の写真に切り替わったら
「あれ?彼(彼女)は、どこにいるの?」となりませんか?

「んなもん、雰囲気が伝わりゃいいんだよ」!と、思うかもしれませんが、
ずっと続くと、どこを見ていいのかわからなくなって
視聴者にとってけっこうなストレスになります。

例えるならば、クイズを出されて答えを教えてくれないまま、
次の問題に行ってしまう・・・みたいなものです。

映像は、観ている人にストレスなく届けるってことが基本です。
(あえてストレスを作るのもあるけど)

だから必ず、アップにして
「私はここにいるよ!」というカットも入れてあげましょう。それが優しさ。編集は愛です。




















僕だったら、2カット使って
ルーズショットをズームして、アップの画像に切り替えます。














「お、運動会!玉入れかー。どこにいるんだろう?・・・ここでーす!」
と、心の声を呟きながら編集します。
(プロはみんなやってます。たぶん)


これだと2枚分の映像尺を使うから
写真が少ない人も、とりあえずスライドショーが作れます。


2015年2月8日日曜日

結婚式ムービーを作ることについて

最近、結婚式ムービーの依頼が多くて、
毎日休むことなく作っているのですが、
ふと思うことがあります。
これを言ってしまったら、私の仕事が減ってしまうのですが、
でも、敢えて言いたい。

<結婚式ムービーは自分たちで作ったほうが良い>


スライドショーぐらいだったらWindowsムービーメーカーを使えば、
無料で、けっこうそれなりのものが作れます。
すこしぐらい下手でも、お客さんは温かい目で見てくれるし、
初めての夫婦の共同作業なんだから、思い出にも残るはず。
結婚式にお金を使う風潮があまり好きではないんですよ。本当は。

でもまあ、実際問題、
ふだんPCをいじったことがない人がスライドショーを作るのはけっこうハードル高いよ。
仕事が終わった後にネットで調べて、ひいひい泣きながら試行錯誤。
「やっぱりプロに任せたほうが良かった」と。

このブログでは、
初心者でもわかるムービーの作り方を載せていこうかと思うんです。
主にスライドショーになるんですけど、
結婚式ムービーや忘年会、送別会、けっこうスライドショーを作る機会って多いと思うので。

まあ、私自身が結婚式ムービーを作ることが多いので、
結婚式ムービーにまつわる雑談が多くなると思うのですが。

逆に質問したいという方がいたら、
コメントを残してくれれば、忙しくなければテーマとして取り上げるかもしれません。
(お約束はしません)